
妊娠したら便秘がちになってお腹が苦しい!

妊娠するとホルモンバランスの乱れによって、便秘になりやすいんですよ。
妊婦が便秘になりやすい原因
・ホルモンバランスの乱れ
・腸の圧迫 ・お腹の筋肉の低下 |
✔ ホルモンバランスの乱れ
妊娠すると「プロゲステロン」というホルモンが増えます、この「プロゲステロン」は体に水分を溜める働きをするので、腸内の水分も過剰に吸収してしまい水分不足になってしまった便はカチコチ便になって排便しにくい状態となります。
✔ 腸の圧迫
妊娠するとお腹で赤ちゃんが大きくなるにつれて、腸を圧迫します。圧迫された腸は排便するために必要なぜん動運動が鈍くなりこれが便秘の原因になるのです。
✔ お腹の筋肉の低下
お腹が大きくなるとどうしても運動不足になりがち。そのため、腹筋が弱くなりこれが便秘の原因になることも。
便秘の対策【食生活を見直そう】
・水分を多くとる
・食物繊維を多くとる ・乳酸菌など発酵食品をとる |
✔ 水分を多くとる理由とその方法
水分を多くとるようにしましょう。朝起きたとき、寝ているときにかいた汗で身体は水分不足の状態。不足した水分を補ってあげましょう。このとき、冷たい水は身体を急激に冷やしてしまいます。あまり冷たい水は避け、室温の水を飲むようにしましょう。
人の身体は「のどが渇いた。」と思ったときはすでに水分が不足している状態。こまめに水分補給をしてあげましょう。
✔ 食物繊維が必要な理由と摂るべき食物繊維の種類
水溶性の食物繊維をたくさん摂りましょう。妊婦さんの便秘の原因は、【腸内の水分不足】。便に水分を含ませて、カチコチ便を柔らかくすることが大切です。水溶性の食物繊維は海藻やこんにゃくに多く含まれています。海藻は妊婦さんに必要なマグネシウムなどのミネラルも豊富なので積極的に食事に摂り入れましょう。
✔ 発酵食品を摂る理由
ヨーグルトや納豆などの発酵食品を摂りましょう。発酵食品は腸内の善玉菌を増やす働きがあります。便秘が続くと腸内環境に悪玉菌が増えて、便秘を悪化させてしまいます。
それでもダメなら薬も選択肢のひとつに
水分を多くとっても、食生活を変えてもやっぱり便秘は改善しない・・・。「プロゲステロン」が増えている状態での便秘は手ごわいです。食生活だけはなかなかスムーズな排便ができないという人は薬も選択肢のひとつです。
妊婦さんの便秘の第一選択肢としてはマグネシウム製剤があげられます。
市販薬としては酸化マグネシウムとして薬局やドラッグストアで販売されています。

それでも効果がないようでしたら、かかりつけの医師に相談して下さいね。
市販薬でも大丈夫?妊娠中の便秘薬
酸化マグネシウムがどのように便秘に効くのがを知ってもらえれば、比較的安全であることがわかります。ただ副作用もあるので、体調が悪くなったり、効果がない場合にはかかりつけの医師に相談して下さいね。
酸化マグネシウムって何?
酸化マグネシウムはマグネシウムの酸化物です。空気中でも水分を含んで固まりにくく薬で使用される錠剤や顆粒剤にしやすいため酸化マグネシウムの形にして配合しています。
酸化マグネシウムは便秘になぜ効くのか
酸化マグネシウムとは、マグネシウムの浸透圧性を利用した便秘薬です。腸は身体の中を通るパイプの役目を果たしています。身体の中と腸管内は腸壁という壁でしきられているのですが、この腸壁を水は自由に通り抜けられます。この作用を利用して腸の水分量を増やし、便に水を蓄え排便しやくします。
【便秘の状態】
「プロゲステロン」の影響で体内に水分が多く、腸内に水分が少ない状態です。
腸内が水分不足になっているので、カチコチ便になってしまいます。
【腸内にマグネシウムを増やした状態】
腸内にマグネシウムが増えると、マグネシウム塩濃度を薄めようとして体内に蓄えられた水分が腸壁を移動して腸内に入ります。腸内に水分量が多くなると便が水分を多く含み、ぜん動運動を活発化させ排便を促します。

この仕組みを知ると、水分を増やして排便するって自然な感じがするわね。

だから、お腹も痛くなりにくいんですよ。
まとめ
便秘って本当に辛いですよね。妊婦さんにとってはただでさえ赤ちゃんでお腹が圧迫されているのに、さらに便秘で圧迫感を感じることになります。
食生活や運動を増やして便秘が改善できればいいのですが、頑固な便秘には薬という選択肢を加えてみて下さい。
便秘薬はお腹が痛くなるから、赤ちゃんに影響があったらと心配される人も多いと思います。
薬の作用を知れば、安心できることもあるのではないでしょうか。

くれぐれもかかりつけの医師との相談を忘れずに!